2028年ロサンゼルス五輪の近代五種で、日本にとってうれしい変更があります。五種目の内の一つである「馬術」の代わりに、日本発の挑戦型スポーツ『サスケ』を原型とした障害物レースが正式採用されることになりました。
「人間の可能性を極限まで試す」という『サスケ』の本質が、世界に認められました。
近代五種から「馬術」がなくなった理由
馬術は動物との関係性や環境に左右されるため、公平性が課題になっていました。そこで、代替競技として、人間の極限までの身体能力と集中力が試される障害物レースへと切り替えられたのです。

よりシンプルで公平、視覚的にも分かりやすい競技へ──五輪の進化の一環です。
『サスケ』型障害物レースのルールと魅力
障害物レースでは、60~70mの直線コースに設置された8種類の障害物を、2人の選手が同時(2レーン同時)にスタートして突破し、タイムを競います。
代表的な障害物:
- ステップ(Steps)/段差を連続で跳び渡る
- ビッグホイール(Big Wheel)/大きな円盤を回転させて突破
- 1.5mウォール(1.5m Wall)/高さ1.5mの垂直壁を乗り越える
- オーバー・アンダー(Over-Under)/障害物を飛び越えたり、下をくぐったりして通過
- オーバー・アンダー・スルー(Over-Under-Through)/飛び越え・くぐる・通り抜けを組み合わせた連続動作
- つり輪(Rings)/揺れるリングを握って前進
- 平均台(Balance Beam)/幅の狭い板を走り抜ける
- モンキーバー(Monkey Bars)/横に並ぶ鉄棒を腕で進む
- ホイール(Wheels)/回転する円形の器具をつかんで渡る。複数連続もあり
- フィニッシュウォール(Finish Wall)/最後に登りきる垂直壁

- 途中で失敗しても1回だけ再挑戦が可能です。
- 同じ障害物に2回続けて失敗すると、そのラウンド打ち切りになります。
- レースは1回きり。フィニッシュタイムが得点に反映します。

スピード、筋力、判断力、冷静さ…多面的な能力が問われる“最も人間らしいスポーツ”とも言える競技です。
SASUKE(サスケ)、世界での広がり|エンタメから競技へ
TBSの『サスケ』は1997年に誕生し、挑戦する姿とドラマ性で人気を獲得。現在では世界160か国以上で放送され、20以上の国が自国版を制作しています。
中でもアメリカ版『American Ninja Warrior』は、全米で広く定着。著名人やアスリートが挑戦し、エンタメと競技性の融合モデルとして高く評価されています。

名前も実績もない挑戦者が世界の頂点を目指す──そんなストーリー性が、五輪に新たな感動を加えます。
サスケ型競技以外の近代五種の種目は?
近代五種は、1人の選手が1日の間にフェンシング、SASUKE型障害物レース、水泳、レーザーラン(射撃+ランニング)というそれぞれに全く異質な競技に挑戦する、万能性を競う複合競技です。
| 種目 | 内容 |
|---|---|
| フェンシング | 「エペ」による1分間一本勝負の総当たり戦方式で行われます。すべての選手が1対1で順番に対戦し、勝率に応じて得点が加算される仕組みです |
| SASUKE型障害物レース | タイムが得点に反映。日本発の挑戦型競技 |
| 水泳(200m自由形) | 200m自由形の一本勝負で行われます。 |
| レーザーラン(最終種目) |
レーザー銃による射撃とランニングを1セットとして5回繰り返し、合計3kmを走る複合競技 |
日本勢の強みは?|メダルの可能性を探る
日本は『SASUKE』本家であり、障害物競技への理解とノウハウが豊富。加えてパルクール、体操、クライミングなど関連分野に強い選手層がそろっています。
近代五種の他の競技(水泳、フェンシング、レーザーラン)でも安定した実力を発揮しており、総合力で世界と戦える体制が整っています。

新競技でも、日本はメダルを狙える位置にある注目国です。
レーザーランは最後の勝負を担う“逆転の可能性を秘めたフィニッシュ種目”。それまでの得点がこのレースのスタート位置に影響し、ここでの走力と射撃の精度が決着を左右します。
まとめ|五輪が“挑戦する姿”を讃える時代へ
『SASUKE』型障害物レースが近代五種に採用されたことは、日本の「挑戦文化」が国際的スポーツの場で評価された証です。
世代を超えて熱中できる競技。誰でも挑戦できる“開かれた五輪”。そして、人間本来の力にフォーカスした種目。そんな新しいスポーツの潮流が、ロサンゼルス大会から始まります。

「名もなき挑戦者が世界の頂点を目指す」──SASUKE精神が、五輪の舞台で新しい挑戦の物語を描きます。

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